[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
「んにゃ~・・・?」
ある日、朝目覚めてみればそこらじゅうに甘いにおいがしていた。
『おはようリオン。Happy Halloween!』
俺は少し寝ぼけて起き上がると、そこで初めてリドルの格好に気がついた。
黒いローブでなんか喪服っぽい・・・
「どっか、出掛けるのか?」
『あぁ、ちょっと墓参りにね。』
そう言ったリドルの顔は、見てるこっちが痛いくらいの悲しみに満ちた表情だった。
『そ・れ・で!リオン・・・』
「はい!?」
さっきまでとは裏腹にすっごく!怖い笑顔でを向けてきた。
なんだよ、このギャップは!!!?
『今日1日僕はいないけど、く・れ・ぐ・れ・も!!この間の三頭犬のときみたいに無茶をしない!いいね!?』
「はいぃ!!」
こ・・・こえ~、やっぱりフラッフィーのこと怒ってる~(泣)
あの後(つーか翌日)、一応リドルにフラッフィーのこと報告したら、めっさ怒られました。(涙)
『それじゃ、今日は大人しくしてくれよ。しなかったら・・・』
「し・・・しなかったら?」
あうあう、目が怖い~!!
『そうだな~(ニヤリ)』
トサ・・・
「え?」
あの・・・リドルさん?な~んで俺を押し倒してるんですか?
俺は冷や汗を流しながらリドルの顔を見る。
か・・・顔!!顔を近づけすぎだー!!ヤバイ!すっげーヤバイ!!!
俺はパニックのあまり、逆にリドルの顔に目をそむけることができず、ついに観念して目をぎゅっと閉じた。
こ・・・こんなところで俺のファーストキスがー!!!!どうせするなら本気で好きになった奴と、もっとロマンチックにしたかったぞコンチクショー!!!!!!
俺は心の中で絶叫しながら降りてくる感触を待つが、一向にその気配が無く、俺はそっと目を開けるとリドルは俺の上におらず、部屋の隅でうずくまって・・・
なに・・・
「なに大笑いしてんだコラーーー!!!」
『あははははははははははははははははは!!!!!』
こっちは真面目にびびったんだぞ!?
『い・・・いや、リオンの反応がおもしろかったから・・・ククク・・・と!とりあえずさっきのは冗談だけど、もし、約束を破ったら・・・』
「破ったら?」
なんだ?今度は本当にキスでもすんのか?
『リオン特製ドリンクを飲んでもらうからね。一気に。』
ピシリッ
このとき、俺は絶対に無茶するものか、と心の中で深く誓いました。
死神からの招待状~1st Stage~
『ハロウィンとトロール』
「く~次はなんだったかな?」
俺は中庭を歩きながら、隣に歩くドラコに聞いてみる。
「『妖精の呪文』・・・おまえ、さっきの魔法史で思いっきり寝てたろ?次はちゃんと真面目にやれよ。」
んな、呆れた顔すんなよ。
「能ある鷹は爪を隠すってな!そう簡単に・・・あれ?」
俺は立ち止まって、中庭を走り去っていくハーマイオニーを見つめる。
彼女の目元に光るものは、まさか・・・!!
「おい、グレンジャーの奴泣いて・・・」
俺はドラコの声も聞かず、すぐに目当ての奴らを見つけた。
しかし、俺が予想していた奴より一人多い。あれは・・・
「シェーマス・フィネガン?」
確かハリーとロンのルームメイト。
「聞こえたみたい・・・」
「はっ!自分に友達がいないのに、気づいたんだろ!」
「おいシェーマス、訂正しろ!!」
俺が聞こえたのはそこまでだった。
俺は気がついたら場所を移動して、シェーマスの足元を殴っていた。
そのせいで、地面には直径2~3メートルのクレーターができたけどな。
「「リ・・・リオン!?」」
「あ・・・あ・・・あ・・・」
ハリーとロンは驚愕した声をあげ、シェーマスに至っては腰を抜かしている。
「テメー、ハーマイオニーになんて言った?友達がいない?ふざけるな!俺はハーマイオニーの友達だ!今度、ハーマイオニーを傷つけたら、次は確実に当てる・・・いいな!!」
俺の言葉にシェーマスは壊れた人形のようにコクコクと頷く。
俺は背を向けて、ドラコの元に歩き出すと後ろからハリーとロンが追いかけてきたのがわかった。
「リオン!」
「これから、ハーマイオニーを探しに行くの!?」
「・・・いや、探さない。」
俺じゃ、ハーマイオニーになんて言ったらいいのか分からないから、代わりにできることは・・・
「ハー子のためにハロウィンのご馳走をたっぷり取っといてやる!」
泣いた後って、すげー腹減るからな。
俺はそう言って笑うと、ハリーとロンもクスっと微かに笑った。
「じゃあ僕たちは・・・」
「甘いドリンクを用意しとくね!」
「・・・おう!頼むな!」
俺は二人の言葉に嬉しく思った。
その日の夜、ハロウィンパーティ。
俺は用意しといたタッパーに、ご馳走を次々と詰め込んでいく。
俺の隣に座っているドラコも一緒になって、タッパーに詰めてくれている。
「結局ハー子、パーティに出ないな。」
「案外フラッフィーのところだったりな。あ!これも食べるかな?」
確実に一人分じゃない量に、俺は苦笑しながら糖蜜ヌガーに手を伸ばす。
トロールが来なけりゃいいのに・・・
俺がそう考えた時に、それがきた。
バーン!!
「トロールが地下に!!」
クィレル登場!!っていうか、魔法使いってみんな演技上手なのか?
「お知らせに・・・」
ぱたり・・・
あ、事切れた。
『きゃーーーーーーーー!!!』
大広間はたちまち混乱して、生徒たちは我先にと入り口へと殺到する。
俺もみんなと一緒に出て行こうとするが、それはフリ♪
本当の目的は・・・
ブギュ ブギュ ブギュ ブギュ ブギュル!
「おま・・・!クィレルを思いっきり踏みつけたろ!!」
「いや~一度やってみたかったんだよ。ドサクサに紛れて踏みつけんの♪」
なはははは♪上記の会話でお分かりのように、俺はさりげなくクィレルの体を踏みつけたのだ!
それはもう、くっきり足型がつくぐらいにvv
そっからは、ダンブルドアの鶴の一声。
ダンブルドアの言葉に冷静を取り戻して、監督生の引率の元、自分の寮に戻ることになった・・・が!!
「俺が大人しく戻るかっての。ハー子ー!!」
「って!グレンジャーがどこにいるのか、わかっているのか!?」
「僕たちも見当もつかないんだよ!?」
「ハーマイオニーを見たって人もいないし!!」
俺、ドラコ、ハリー、ロンは廊下を走りながら、ハーマイオニーを捜索するが、今のところ手がかりはナシ!!
つーわけで、しらみつぶしに探してまっす!
「おい!ピーブズ!!」
俺は走りながらピーブズを呼ぶと、すぐに現れた。
『何だ?』
「ハーマイオニー・グレンジャーを捜索!主に女子トイレを中心に探すこと!見つけたら、すぐに寮に戻るように言うんだ!そして俺らに報告!悪戯は許さねーからな!!いけ!」
俺は一息にそこまで言うと、ピーブズは大慌てで去っていった。
そんでハリーたちのほうを見ると・・・
「すご・・・」
「あのピーブズを・・・」
「パシリにしてる・・・」
そんなに驚くか?ちょいとこっちが上だって、分からせるだけですぐに従うぞ?
「そんなことよりハー子を・・・って・・・」
「うそ・・・」
「マジ?」
「マジだろ?」
あはははは~、目の前にトロールがいます・・・その数・・・
「10はいるな~・・・」
1匹じゃなかったのかーー!!!?
俺らが戸惑っていると、トロールの一匹がこちらに気づいて、棍棒を振り上げてくる!
「うわー!!!・・・なんてな♪」
俺はトロールの振り下ろす棍棒を片手で受け止める。
「このぐらいの力で、俺に対抗しようなんざ・・・100億光年はやいわーーー!!!」
俺はトロールの棍棒を取り上げて、それを取り上げた奴のどてっ腹に食らわせると、次に別のトロールに回し蹴りを食らわし、その次はカカト落しで沈める。
どのトロールも壁にめり込んだり、床にめり込んだり、天井に突き刺さったりetcetc・・・そんな調子でなぎ払っていく。
「リオンって・・・」
「すっごく強い・・・」
「敵じゃなくて良かった・・・」
聞こえてんぞ、こら!悪かったな怪力で!!
その場にいるトロールを全て倒し、俺らは再びハーマイオニーを探し始める。
このとき、俺らは気づかなかった。物影で、俺らのことをじっと見ている存在を・・・
一方、その物陰の人物は・・・
「ダンブルドアより恐ろしい存在を見つけたかもしれん・・・」
ずるずると床にへたりこんだ紫のターバン―――クィレル(&ヴォルデモート)だった。
こんなんでいいのか?闇の帝王さん。
その後、俺らは何体ものトロールに遭遇しては、片付ける。ということを繰り返していた。
だー!!あと、何体いんだよ!!
『グレンジャーを見つけたぜ!』
俺が丁度、メラミでトロールを黒こげ(ちなみに杖を使用してます)にしていたところに、ピーブズがやってきた。
「どこだ!?」
「ハーマイオニーはどこにいるの!?」
「トロールに襲われてないよな!?」
みんなが次々と問いかけると、ピーブズは少し躊躇して答えた。
『絵画たちが禁じられた廊下で見かけたって言ってたぞ!』
そういい残して、ピーブズは来た場所から消えていった。
なるほど、フラッフィーのところか・・・
「すぐに行こう!」
俺らはそう言って向かおうとしたら、マクゴナガル先生、スネイプ先生、クィレル(こいつだけは呼び捨て)、フリットウィック先生に見つかってしまった。
あぅ・・・ヤバ・・・
「な・・・なんてことです!これはあなたたちがやったのですか!?」
マクゴナガル先生が俺らの背後の、トロールの死屍累々を指差して叫ぶ。
「「「・・・・・・」」」(サッと顔をそらす)
こら!ハリーもロンもドラコも顔をそらすな!!
「ミスター神楽?」
うぐっマクゴナガル先生の視線が・・・
「お・・・俺がやりました・・・別のところでも、トロールが転がっていると思いますので、後始末のほうをよろしくお願いします・・・」
「そうですか。まさか、1年生が野生のトロールを片付けるなんて・・・その無謀さにグリフィンドール、スリザリンともに5点減点!」
あ、やっぱり?
「・・・ですが、トロールを見事倒したことに1人5点ずつ与えます。」
・・・マジ?
「+-5点UP?」
「みたいだな・・・」
「いいのかな?(ほとんど、リオン一人でやったのに)」
「いいんじゃないか?」
俺らがこそこそ話していると、先生が咳払い一つ。
「あなたたいが倒したトロールが、最後のようなので、パーティに戻りなさい。」
「「「「は・・・はい・・・」」」」
さすがマクゴナガル先生・・・さ、逆らえん。
俺らはとりあえずパーティに戻るフリをして、禁じられた廊下へと向かった。
ご馳走の入ったタッパーも忘れずに・・・
あ!クィレルの背中と後頭部、まだ足形ついてる!!
ガチャ
俺らが、フラッフィーのいる部屋に入ると、そこには案の定ハーマイオニーがいた。
ハーマイオニーはフラッフィーに寄りかかりながらも、俺らの訪問に驚いていた。
「ここにいたんだ!みんなで心配したんだよ!」
「おかげでトロールと乱戦しまくりだ。」
「パーティのご馳走を持ってきたんだよ!食べよう。」
「飲み物もあるよ!」
口々に言う俺らにハーマイオニーは、まだ目じりに涙の跡があったが、表情はきょとんとしていた。
「なんで・・・みんなが?」
「なんでって・・・そりゃ・・・」
「「「友達だからだよ!!」」」
「あ!?俺が言おうと思ったのに!!」
人のセリフを取んな!!
ドラコとハリーとロンのセリフに、ハーマイオニーはまたきょとんとした顔をしたが、それからくすくす笑った。
そっからは、みんでパーティ三昧!
フラッフィーとハリーが糖蜜ヌガーを取り合ったり、ゲームをしたり、ハーマイオニーにトロールのことを話したら説教されちまったけど、すっげー楽しかった。
それに、ドラコがやっとハリーたちをファーストネームで呼ぶようになった。
そこで、俺はハタッと重大なことを思い出した。
ヤバイ。無茶すんなって(自分的には無茶ではない)言われてんのに・・・リドルに怒られるーーー!!!
次に日、俺の悲鳴がスリザリン寮かに響き渡ったのは言うまでも無かった・・・