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「アンナ・ハボット!」

組分け帽子の歌を聞き終え、マクゴナガル先生が生徒の名前を順番に呼んでいく。
ちなみにリドルはブレスレットに戻っている。流石に大騒ぎになるからな。

「ポッター・ハリー!」

マクゴナガルに呼ばれて、まわりの奴らがざわめきだした。
ハリーは体を強張らせながら前へ出る。
あ~あ、ガッチガチになってるぜ。

「グイフィンドール!!」

原作どおり、帽子がハリーの寮を高らかに告げる。
 


死神からの招待状~1st stage~
『組み分けの儀式とリオンの力』






「神楽・リオン!!」

そして、俺の番が回ってきた。
さ~て、どこになるやら・・・
帽子を被らされて直後に聞えてくるのは、組分け帽子の声。

『これは珍しい。異世界からの新入生か。』

わかるか、やっぱ?

『これだけ魔力の質が異なっているのだから、気づかないほうがおかしいのぅ』

魔力の質が?それってダンブルドアも気づいてるのか?

『恐らくな。さて、どこに入れたものか・・・誠実とはお世辞にも言えんが、勤勉だし勇気もある。』

お?グリフィンドール?それともレイブンクロー?(わくわく)

『フム、ここは・・・スリザリン!!』

「なんでやねん!!!」

ばしこーん!!!!!!!

やべっ!あまりのことに思わず力入れて叩きつけちまった。
うわ~、少しめりこんでるし、みんなの視線が痛い。

ズボッ

「い・・・生きてるか?」

頼むから返事してくれ~(涙・汗)

『いたたたた・・・まったく、なんちゅう力じゃ。なぜわしが君をスリザリンに入れたかわ、君には友を助けるためならばどんな手を使っても助ける心意気があったからじゃ。』

・・・ばれたか。

これは俺の昔からの癖みたいなもの。

まわりの奴らからは少しは自分のことを考えろとよく言われる。

『魔力と同じじゃ。それだけ強い想い。気づかないほうがおかしいのじゃよ。君に幸運を。』

サンキュ

俺はマクゴナガル先生に帽子を返すと、スリザリンの席へと向かっていった。

席の前にスリザリンの上級生がこっちに来た。

「や・・・やぁ、君は純潔かい?」

なんで怯えてんだよ。

「声が引きつってますよ。せ・ん・ぱ・い?」

ちょいと脅しを加えて言ったら、顔が真っ青になっちまった。

俺ってそんなに怖い?とりあえず、俺はその上級生を無視して、金髪デコの隣に座る。

ふっふっふっこの金髪君、俺の予想が正しければ・・・

「俺の名前はリオン・神楽ってんだ。」

「僕の名前はドラコ・マルフォイ」

やっぱりでした!!

「よろしくドラ子!俺のことはリオンって呼んでくれ。」

俺が(偽)笑顔100%で言うとドラコは眉を顰めた。

「・・・今、おかしな変換しなかったか?」

うっなかなか鋭いな。

「気のせいさ。俺と友達になろう。」

「・・・いいだろう。君は他の奴らとは「あ!ハー子!」・・・聞け!!」

なんだよ、うるせーな。折角ハーマイオニーを見つけたのに・・・およ?

「なぁ、ドラ子。あの教員席にいる真っ黒くろすけと悪趣味な紫のターバンつけてるのって誰?」

多分、スネイプ先生とクィレルだよな?

とくにクィレルの後頭部っていやーな力かんじんだよ。リドルとは大違いだ。

「お・・・おまえは・・・はぁ、黒のローブを着ているのはスリザリンの寮監のスネイプ先生だ。隣のターバンをつけているのはクィレル先生。」

「ふ~ん・・・」

さて、今年は荒れた学校生活になりそうだな。

俺はごちそうを持参してきたタッパーに詰めながら、内心そう呟いた。







それから宴はほどほどに、校長の注意事項も聞き終わって、それぞれの寮に帰るその途中の階段。

いつか来るとは思っていたが、いくらなんでも早すぎだろうが、コンチクショー!!

グリフィンドールの双子とポルターガイストの悪戯!!

「「食らえ、我らの悪戯!!」」

『ぎゃははははは!かーわいい1年生だねー!!』

のぎゃー!双子は両手いっぱいの糞爆弾かかえて、ポルターガイストは杖取るなー!!(プチパニック)

俺は無意識に片手を前に出すと、がむしゃらに頭に浮かんだ呪文を口ずさんだ。

「バギ!」

ビュー!

俺の手から風が起こり、双子の投げつけた糞爆弾を全て跳ね返し、次に俺はポルターガイストのピーブズを睨み付ける。

ピーブズはすぐに逃げようとしたが、逃がすものか・・・

「ホーリー」

ぎゃっと悲鳴と共に実体化したピーブズに容赦なく、俺はカカト落しを食らわせてやる。

普通にジャンプしても届かない高さだが、俺なら楽勝だ。

ピーブズを床に沈めて俺は苦も無く着地するとふーっと一つため息。

「あー怖かった。」

((((((うそだー!!!!!)))))

なに?なんか文句あるか?

あれ?そういや、さっき俺が使った魔法って・・・

『リオン・・・君さっき杖も使わずに・・・』

ブレスレットからは俺だけに聞える声でリドルが話しかけてくる。

・・・・・・・・・ドラクエとFFっすかーーーーー!!?

なんで?なんで!?どうして!?俺がゲームの魔法を!!?

俺はパニックになりながらもバギを食らわせてしまった双子を見る。

やばい・・・怪我でもさせてたらこいつらとこいつらのファンにひどい目にあうー!!

双子は糞爆弾が全弾命中したらしく、泥だらけで呆然とこっちを見ている。

よかった、特に怪我はなさそうだ。

「ご・・・ごめんなさい!!スポージファイ!」

俺は急いで双子を清めるが・・・あ、あのお二人さん?なんでそんなに目をキラキラさせているのでしょうか?

「「陛下!!」」

え?・・・へ・い・か!?

「自らに降りかかる火の粉を容赦なく振り払うが!!」

「その振りかけたものにまで、なんという慈悲!」

「「あなたこそ、我らが捜し求めた陛下だ!!」」

う、うそー!?

「「さぁ、我らと共に悪戯を極めよう!!」」

「い・・・いやだー!!」

俺はある程度、平和な学園生活を送りたいんだー!!!

俺は回れ右して逃げる。

「「陛下、どちらへ!?」」

「憑いてくんなー!!」(誤字にあらず)

逃げる!全力で逃げてやるー!!

後ろから監督生の声が聞えてくるが、んなもん無視だ無視!!








あれからどういう風に逃げ回ったのか、ほとんど覚えちゃいねーが、未だに俺は双子から逃げ回っております!!

「いい加減にあきらめろー!!」

『むりだよ。あのテのタイプは体力が尽きるまで追いかけてくるよ。しかも、体力が回復したらすぐに再開する。』

・・・やけに説得力があるのは気のせいですか?

『僕の昔の持ち主がちょっとね・・・』

人の心を読むなっつの!!

俺が内心怒鳴っていると丁度吹き抜けの動く階段があるところに出た。

「吹き抜けの階段!?ラッキー!」

俺は脚に力を入れて、一気にジャンプする。

「「陛下!?」」

下から双子の声が聞えてくるが無視!

俺の平和な学園生活は誰にも邪魔させん!!

俺は(何時の間にか)復活してまだ実体化していて、グリフィンドール生の杖を取り上げているピーブズを足蹴にして、俺はグリフィンドール生の前に着地した。

ついでに落ちていく杖もしっかりキャッチしてな。俺って器用♪

「はい、どうぞ」

「あ・・・ありがとう・・・」

俺は杖を監督生―――多分、パーシー―――に渡すと双子の動きを見る。

お~、はえ~・・・

「あ・・・えと・・・君はスリザリンだよね?一体どうして・・・」

パーシーは俺の突然の出現に驚きがまだあったのか、少しどもっている。

「いえね・・・おたくの双子に追い回されているんですよ。」

ほら、あれ。と、ばかりに俺が指差すとパーシーは額に井げたマークを浮かべる。

ありゃ、あの二人どやされるな。確実に逃げるだろうが・・・

「あ・の・愚弟ども~#」

うっわ~すっげー怒りようだな・・・

「許可していただければ、大人しくしてあなたにお引渡しいたしますが?」

「許可する!!」

(((((((即答!!?)))))

「ありがとうございます。」

俺はパーシーに一礼したところで、双子が追いついてきた。

「「さあ、陛下!観念して我らと・・・」」

「観念するのはテメーらだ!さんざん人を追い掛け回しやがって、しばらく石になって反省してろ!!ブレイク!」

俺が呪文を唱えると双子は石になった。

いや、この場合"石化"の方がいいのか?

「ミニマム」

続いて俺が呪文を唱えると双子は手のひらサイズまで縮んで、俺はそれを拾い上げてパーシーに渡す。

「明日の朝には戻りますから。意識もあるので、説教するならご自由にどうぞ。」

「ありがとう」

パーシーがにっこり笑って言った。

よし!帰ろう!!





 

俺は寮に帰ろうとして重要なことも思い出した。

どうしよー、帰り道と合言葉わかんねー!!(泣)

この後、俺はミセス・ノリスとフィルチに見つかって無事に戻ることができ、ついでに少し仲良くなれました。(笑)










「突然ですが、なぜ俺が異世界の魔法を使えるのか考えよう!!」

『本当に突然だね』

ここは、スリザリン寮の俺の部屋。

都合がいいことに一人部屋なので、リドルが実体化しても誰も気にしない。おまけにヴォルデモート(ついでに魔法省)に気づかれないための結界が張ってあるのでより安全なのだ。

『それで、リオンには心当たりがないのかい?』

「そう言われてもな~」

死神が言っていた、俺の封じられていた能力なのか?

俺は『無生物出現呪文』でコーヒーを出しながら唸る。ん?待てよ。さっきの感覚・・・

俺はも一度『無生物出現呪文』を使う。

あ・・・やっぱりこの感覚だ・・・

「なぁ、りどるん。無生物出現呪文って一種の召喚魔法だよな?」

『そう・・・だけど、どうしたんだ?まさか・・・』

リドルは俺が言わんとしていることに気がつき、驚愕の色を示した。

「そのまさかだよ・・・多分、俺は異世界の魔法を召喚して使っているんだ。」

これが、死神の言っていた俺の『特殊な能力』かよ。

『魔法そのものを召喚して使う?そんなの聞いたことが無い・・・リオン、君が召喚できるのは魔法だけかい?』

リドルが恐る恐る聞いてくる。

「だと思うぜ。これは使えないだろうな。破道の四、白雷!」

ビュン!ドガ!

俺がふざけてリドルのいない方向に指を指して唱えると、指先から光の玉が出てきて、壁に当たった。

「『・・・・・・』」

まさか・・・これも召喚できるのかーー!!?

『頼むから、無闇に魔法を召喚しないでくれよ?』

「イエッサー」

リドルの言葉に俺は了承するしかなかった。
 

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