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久しぶりすぎて書き方が変わっているのはご愛嬌?なのかな?
レス返し
>るるさま
ありがとうございます。
一部の人にしかわからないきゃんきゃんを解ってくださいましたか!?
あの会社は親のほうに吸収されてしまいましたから、続編がすごい絶望的なんですよね。
とりあえず、今後はライトでコメディ中心のきゃんきゃん主従とダークでシリアス中心の悪魔主従をよろしくおねがいします。
「そんで?あたしにそいつに会えっていうのかい?」
「う~ん、あなたと会わせたら迷いも少しふっきれるんじゃないかな~と思ってね。」
私は現在結界内で杏子と向かい合わせでお茶会をしている。
先日のことでさやかはだいぶ持ち直したとは思うけど、まだちょっと不安だからね。
そこでさやかと似たような境遇の杏子と会せたらなにかきっかけが出来るんじゃないかな~?と目論んでいるけど、大丈夫かな?
杏子って良い子だけどだいぶ好戦的なところがあるから、喧嘩したらそのままなんてことにならなければいいけど……やっぱりちょっと心配だわ。
「別に会うのはかまわねーけど、むかついたらぶっ飛ばしていいよな?」
「いやいや構うわよ。私としては仲良くしてほしいくらいなんだから。」
「う~ん、誰かを元気づけるのは苦手なんだよな。魔女と戦う方が気楽だ。」
そう言って笑う杏子に私も苦笑する。
だけど私は知っている。
杏子はちゃんと人を思いやれるいい子だって。
むしろこの子はシスターにでもなれば絶対に人を導けるほどの存在になれると思っているくらいだ。
口ではこんなこと言ってもさやかにもいい影響を及ぼすはずだわ。
私は残っているカップの中身を飲み干すと席を立った。
「ん?出かけるのか?」
「うん。ちょっと人と会う用事があってね。」
「魔女に会うって……他の魔法少女か?」
私はその問いににっこり笑った。
「そうだよ。あなたやマミ、さやかみたいな魔法少女らしくない魔法少女にね。」
ズズズズズズズズ~
ところ変わって魔法少女らしくない魔法少女のほむらちゃんとお茶をしている。
さっきまで杏子とお茶してたし、お腹がお茶でたぷたぷになりそう。
「それで私に何の用なの~って……この部屋を見れば見当はつくかな?」
私はそう言いながら部屋の中を見渡す。
部屋の中でおそらく魔法で浮いている額縁の中に書かれている、ある魔女の情報。
私も魔女になって1年経つ。
この魔女に関してのうわさぐらいなら聞いている。
人類史上で最も強力で凶悪。
むしろ天災とまで言われている超ド級の大型魔女。
この魔女が現れればそこにある文明はすべて破壊される。
魔女の名前は不明。だけどこう呼ばれている『ワルプルギスの夜』と。
そこまで考えて私はテーブルの上にある地図に目を向ける。
見滝原の町の地図。
バツ印がいくつかついているけど、それは大体同じところに集中している。
「これがワルプルギスの夜の出現予定地?」
「……そうよ」
私の問いにほむらは端的に返した。
余計なことは言わないってわけだ。
「それで私に望むのはなに?ワルプルギスの夜を退治するのを手伝え?それとも余計な手を出すな?」
実を優先するならほむらは私との協力を申し出るし、プライドが邪魔するならせめて手を出さないように言うはず。
私は慎重にほむらの出方を窺う。
ここで対応を間違えれば私の命がマッハで終わる。
ほむらの警戒を解く意味でも杖も出していないし、障壁も展開していない。
唯一使っているのは身体強化ぐらい。
それも必要最低限ぐらいで、銃弾をとっさに避けるぐらいしかできない。
実質、私の命をほむらに預けていると同じなのだ。
「あなたには……協力を要請したい。私たちがワルプルギスの夜と戦うバックアップをしてほしいの」
ほむらはまっすぐ私を見ながら言う。
その顔は無表情ながらも瞳には闘志が宿っていた。
とても強い闘志が……
ほむらってこんな子だっけ?
「なるほど、私たちって言っていたけど他に魔法少女が?」
「巴マミ、佐倉杏子の他に場合によっては美樹さやかにも協力してもらうつもり」
「ふむ、たしかにそれだけの戦力があればワルプルギスの夜を退治とはいかなくても退けることはできそうね。いいわ、協力してあげる。ついでにこっちの戦力もある程度貸してあげるわ。」
「戦力?」
「そ、私に協力してくれる戦力」
そう言って私はニヤっと笑った。
私が言う戦力とは私が浄化した魔女っ娘たちのことなのだ。
みんな魔女としての能力に加えて、魔法少女であったときの能力もある程度使えるから一応戦力にはなるのよね。
協力してくれるかは別だけど。
話し合い終わったら、このことをとりつけなきゃね。
あ~も~……私はのんびり魔女や魔法少女集めながらのんきにお昼寝王国で暮らしたいのに……ワルプル殴っ血KILL。
こうやって魔女と魔法少女の密約が完了した。
「そういえばさ、ほむらの能力ってなに?」
いろいろと話し合ってある程度決まったあと、私は残っていたお茶とお菓子を楽しんでいる途中、ふと思いついて口にした。
「……」
それにほむらは無言を貫くけど、気になり始めてしまったのは仕方ない。
ほむらは銃をいくつも瞬時に取り出すけど、あの銃火器は魔法でコーティングしてあるだけで銃自体は概製品っぽいんだよね。
やっぱりあの瞬間移動っぽいのがほむらの能力かな?
空間転移とも違うし、それだったら銃を瞬時に出す説明もできないし……時間かな?
「時間移動……それとも時間停止かな?」
私はつい口にするとほむらの眉がぴくっと動かした。
なるほど時間関係の能力か。
「あたりっぽいね。」
私は笑った。
そんな私にほむらは憮然としたオーラを出して睨んでくる。
ありゃ怒らせちゃったかな?
でも、ほむらをサポートする以上知らないわけにはいかないからね。
「……あなたの正体はなに?」
逆に聞かれた。
あ~これは下手に誤魔化すと撃たれそうね。
それにもう潮時なのかな?
私は深くため息を吐くとフードに手を掛けた。
今まで魔女となったときは一度として人前ではずしたことのないフードをゆっくり……ことさらゆっくりと下す。
あらわになる私の顔。
ほむらも私の顔を見て息を飲むのが聞こえた。
「月陽……紅」
「あら私の名前を知っていてくれていたんだ。てっきりまどかにしか興味がないのかと思っていたんだけどね。」
私はくすくす笑いながら魔女化も解いた。
その姿は毎日まどかたちと一緒に学校に行っているクラスメイトの姿に他ならないことをほむらもわかったでしょ?
「な……ぜ…」
「う~ん、ぶっちゃけて言えばキュウべぇがしつこいからかな?」
「どうして……」
「だって最終的に理性のないバケモノになるくらいなら、理性のあるバケモノになりたいじゃない。キュウべぇたちもいつまで地球にいるかわからないし、キュウべぇたちがいなくなった後は魔法少女によるグリーフシードの取り合いじゃない。」
そう私はそれが気がかりなのだ。
キュウべぇたちはノルマが達成されないうちは地球にいるけど、その後はあいつらはここからいなくなるだろう。
それも魔女も魔法少女もほったらかして、アフターケアなしで。
魔女について詳しい説明もしないんだからこれぐらいやりかねない。
だからそれも含めて私は希望の魔女になった。
魔女も魔法少女も絶望に沈むことなく、希望を持てるように。
いつまでも少女の姿でいる彼女たちの安らげる場所を作り上げて。
いつかは使い魔たちも私と同じ魔女に成長させて世界中に派遣するつもりだけど、今はそこまで時間がない。
私はそこまで説明して、ほむらをまっすぐに見る。
ほむらはキュウべぇたちがいなくなった後のことまでは考えていなかったみたいで顔を蒼白にしている。
本当にまどかしか見てないわね。
将来設計とか基本でしょ?
そんなんじゃまどかはお嫁にやれません!
「そういうわけで、私はあなたに協力するわ。マミも杏子もさやかも私にとって大切な友達だからね。」
そう言って私は席を立つ。
これ以上ここにいてもやることないから、早く結界に戻って魔女っ娘たちに協力求めないと。
あ、その前に……
「当然、あなたのことも私は友達だと思っているわ。いや……友達になりたいのよ、ほむら」
その時のほむらの顔は残念ながら私には見えなかった。