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.hackで童話パロ!


思いっきり壊れです!
苦手な人はご注意を!

.hack//hydrangea

『シンデレラ~シューデレラ?~』

 

 

 

 

 

 

あるところに、シューデレラというかわいい双剣士の少年がいました。

「ちょっと待て!このキャスティングはおかしいだろ!?」

・・・シューデレラは幼い頃に母親を亡くし、父も再婚して間もなく死んでしまいました。

「無視かよ!!」

シューデレラに残されたのは、一人の継母と二人の義姉です。

しかし継母と義姉二人は、父の遺産を独り占めしたくシューデレラを召使のような格好をさせて、薄暗い屋根裏部屋に住まわせました。

「シューデレラ!あんたまだ洗濯してなかったの!?ほら、無地のものと色物は一緒にしないで別々にして、痛みやすいものはネットにいれる!!」

てきぱき洗濯物を纏めているのは、義姉の一人ブラックローズ。

「まぁまぁ、それより一緒にお茶にしよう。いいお茶菓子が手に入ったからさ。」

のんびりとお茶の準備を始めるのは、もう一人の義姉・カイト。

「さー!今日の特売は絶対にのがさないよー!」

スーパーの特売に目をぎらぎらと燃やすのは継母のミストラル。

何気に目がレアです。

そうこうして、4人は何気なく、そして幸せに日々を暮らしていました。

おしまい。

「じゃないだろ!!ここで終わらせるな!」

あーはいはい。続けます、続けます。

そんなある日、4人のところに一通の招待状が届きました。

なんでも、お城で王子様の花嫁を決めるための舞踏会が開かれるようです。

これを聞いた継母・ミストラルは目をレアにして、娘達をとびっきりに仕立て上げました。

唯一、シューデレラだけは留守番として残ることになってしまいました。

「ごめんね。レアアイテムのドレスの数が足りなくってさ。お土産持って帰るから、留守番よろしく!」

そう言ってペコペコと笑いながら頭を下げるミストラルにシューデレラはため息一つ吐いて、快く送り出しました。

「はー!これで今日一日、俺はゆっくりできるわけだな。」

そう言ってテレビでも見ようと、リビングにいくシューデレラですが、それでは話が終わってしまいます。

というわけで、強制イベント!

ぼわんっ

「我が名はハイドランジア。汝の願いを叶えにきた魔法使いだ。」

いきなりシューデレラの目の前に現われたのは、真っ黒いローブに覆われた闇の紫陽花・ハイドランジア!

「いや・・・願いっていっても、特に「そうか、舞踏会に行きたいのか。」・・・聞け!」

ハイドランジアはシューデレラの話を最後まで聞かず、白い大鎌を振りかざすとたちまちシューデレラの服が美しいドレスとなりました。

さきほどまでのぼろい召使の服とは大違いです。

更にハイドランジアが大鎌を振るうと、外からゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・とすごい音が聞こえてきます。

それに急いでシューデレラが外にいくと、なんと巨大な都市が空に浮いています!

「なんだありゃー!!」

「ネットスラム・タルタルガ。G.U.仕様。」

シューデレラがパニックになりながら聞くが、ハイドランジアは淡々と答えるだけです。

『さー!シューデレラさん。急いでお城に行きましょう!!』

タルタルガからスピーカーで声が聞こえてきます。

ネットスラムの王・欅さまです!!

「急げ。」

「ちょ・・・ま・・・あれー!!」

シューデレラはなす術もなく、タルタルガに乗せられてお城に向かいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、こちらは舞踏会が開かれているお城。

舞踏会の会場では玉座に座っているレナ王子がため息を吐いています。

「どうしたレナ?おまえのお気に召す相手はいないのか?」

そう聞くのは、父王である砂嵐三十朗。

その傍では従者のHOTARUも心配そうな顔をしています。

「別に相手がどうとかじゃなくて・・・キャスティングに呆れてるのよ。」

そう言って、レナはまわりを見ます。

ダンスには興味ないのかご馳走を食べているブラックローズ。

楽しそうにアウラと踊っているカイト。

漫才をやっているニューク兎丸とレイチェル。

何故か戦っている楚良・クリム。

ほかにもほかにも・・・これでは頭が痛くなります。

レナは会場をもう一度見渡して大きなため息を一つ。

ま、しょうがないですね。

そこに窓から誰かが降ってきました。

顔面スライディングしながら、飛び込んできたのはなんとシューデレラです。

シューデレラはそのままレナの目の前まで滑っていきました。

「これで我らの役目は終わった。」

「あとはそっちで勝手にやってください。」

なんか外でそういう声が聞こえましたが、今は無視です。

シューデレラはなんとか顔面を押さえながら、顔を上げるとレナと目が合いました。

レナも顔を赤く染めて笑っています。

「れ・・・レナ。」

シューデレラはレナに駆け寄ろうとしましたが、レナはシューゴを弾き飛ばして別のところにいきました。

そして・・・

「バルムンク姫!」

といって、白銀のプレートメイルも身に着けたバルムンクに抱きつきました。

なにげに女性騎士を彷彿させる格好です。

いきなりのことで、対処しきれなかったバルムンクは黙ってレナを受け止めます。

「バルムンク姫!あなたのことをずっとお待ちしておりました!さぁ、僕と結婚式を!」

のりのりになって王子様役を演じるレナ。

バルムンクはどうしたものかと、考えているとシューデレラが立ち上がりました。

「ちょっと待った!主役は俺じゃないのか!!?」

・・・この作者の主人公が早々に良い目を見られると思っているんですか?

「だからってな!!」

それならご自分で王子様を奪取してください。

「おっしゃー!!レナは渡さないぞーーー!!!」

シューデレラは愛しい王子様を奪取するべく、二人の仲に割り込み!

「ちょ・・・お兄ちゃん、なにするのよ!」

「うるさーい!レナを嫁にしたければ、俺を倒してからにしろーーー!!」

「お嫁さんになるのはバルムンクさま!レナはお婿さんだよ!!」

「どっちも同じだー!」

「邪魔しないでよ!!」

「・・・私はどうするればいいのだ?」

頑張ってください。

 

 

 

 

 


こうして、舞踏会はめちゃくちゃとなり、結局レナ王子の花嫁探しは失敗。

シューデレラの玉の輿は失敗に終わりました。

「理不尽だーーーーーー!!!!」

 

 

 

 


キャスティング

シンデレラ:シューゴ

王子様:レナ

継母:ミストラル

義姉1:カイト

義姉2:ブラックローズ

魔法使い:ハイドランジア(闇の紫陽花モード)

かぼちゃの馬車:ネットスラム・タルタルガ

手綱を引く御者:欅

父王:砂嵐三十朗

従者:HOTARU

舞踏会の客1:楚良

舞踏会の客2:クリム

舞踏会の客3:バルムンク

舞踏会の客4:ニューク兎丸

舞踏会の客5:レイチェル

舞踏会の客6:アウラ

最後にナレーションは僕、レキでお送りしました!
 

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