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学園黙示録
俺の屍を越えて行け
の選手が脱落しました。
「うわーん、なんなんだよこれはーーー!!!」
俺は転生者だ。
前世の記憶があるだけで、その他になにかチートがあるわけでもない俺は現代とほとんど変わらないこの世界で普通に生活していた。
このまま、また無為に歳を重ねるだけかと思っていたのに、それはあっさり崩れ落ちた。
ゾンビ……いや、この世界風にいうなら『奴ら』の存在によって。
突如として現れた『奴ら』に俺は目の前で両親を食われて、俺は命からがら逃げる。
「ここが学園黙示録の世界なんて嘘だろー……なんて世界に転生しちまったんだよ~」
この記憶があってよかったのか悪かったのかわからない。
あってもあんまり意味がない気もする。
ただスーパーから拝借したかんしゃく玉や爆竹なんかを使って逃げ回ることしかできないのだから。
つーか、現実にあんな都合よく銃が撃てたり、手に入れるわけがねぇんだよ!
本当に主人公補正ってのが羨ましすぎるーー!!
俺はどこか自棄になりながらも足を止めない。
止めたらそこで俺の2度目の人生が終了だってわかるから。
もう町のどこを走っているのかもわからない。
いざとなったら、どっかの屋根に上って休憩とるか?
そうして道路の角を曲がった俺は誰かにぶつかってしまい尻餅をついた。
「いてて、ご、ごめんな……へ?」
ずぶりっ
俺の肩に痛みが走った。
俺がぶつかった奴に食いつかれたのだ。
「う…そ…だろ……こ、こんな……」
頸動脈を食いちぎられたのか、急激になくなる血に体が冷たくなるのを感じる。
ああ、俺はここで死ぬんだ。
ただそれだけはわかった。そうして俺は死んだ。
学園黙示録の世界 予選脱落
私は自分の死期が近いことがわかる。
この世界に生まれて2年と3か月。
一族の中では長生きのほうなんだろうな。
神との間に生まれた子供。
鬼と戦い、神との間に子を設けて次を繋ぐ。
ただそれだけの人生なのに、前の人生よりも充実している。
私の枕元には私の産んだ子供やその子供たちがいる。
それを見ながら私は笑みを浮かべる。
本当に短いけれど、悪くない人生だったな。
「ああ、もうやることがなくなったな。」
私は一族のみんなに見守られながら、息を引き取った。
俺の屍を越えて行けの世界 予選脱落