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もしも自分が別の世界に行けたとしたら、そこでなにをしたいと思う?
通常は、主人公やヒロイン。もしくは事件などに関わりあわず平穏に過ごすことを願うのが普通だ。
いつしか友達とそんな話をしていたとき、俺の答えは友達から変だと言われた。
友達の答えは言ったとおり、主人公やそんなのとは関わりのない人間。
けど、俺の答えは『キーパーソン』。
事件に関わるが、表立って関わらず、必ずしも主人公側の味方というわけでもない。
かといって、悪役というわけでもない。
謎の人物。
これが俺のなりたいもの。
ちょっと違うかもしれないが、例えるならば.hackのヘルバ姉さんを想像してくれればいい。
もしくはG.U.のフィロ。
あっちは完璧に主人公側だけどな・・・
さて・・・なんで俺がそんな話を突然始めたのかというと・・・
「どこだよ・・・ここ・・・」
さっきまで自分の部屋で寝転がっていたのに、目を覚ませば知らない平原にいたからです。
.hack//hydrangea
『紫陽花の花言葉』
俺の名前は天宮 龍樹(あまみや たつき)
性別男のめちゃくちゃそこらにいる普通の19歳のフリーターです。
毎日毎日バイトバイトの日々を送って生活費を稼いでるしがないフリーターです。
唯一の趣味と言えば、ゲーム。
その中でも.hackシリーズが大好きです。
うん。結構あきっぽい俺でもあれはかなり夢中になった。
調子に乗って、小説も漫画も読破してG.U.のドラマCDも買ってアニメも全部見た。
おかげで家計が火の車だよ、コンチクショー!!
話がそれた・・・G.U.はVol2までクリア。無印の方は2までクリアして現在3を攻略中。
そんな中途半端なゲーマーの俺が、なんでおもっくそ見覚えのない平原で寝てなきゃあかんのだ!!
「うわー・・・知らないうちに外国に拉致されたか?」
俺は起き上がって辺りをぐるりと見渡す。
すがすがしいほどに何もない平原。
空は青いし、なんかいい天気だと呟いて現実逃避したくなるな。
そこで俺は初めて自分の服装が部屋で着ていたものとは違うことに気がついた。
まず黒。
それしか言えない様な真っ黒なフードつきのローブ。
一見すると魔法使いだ。
どうやらローブの下にも服は着ているみたいで、それは後で確かめた方がよさそうだ。
俺は簡単に持ち物をチェックしてみる。
ローブの下に手を突っ込むと色々探してみる。
出てきたのは・・・どこかで見たことあるようなデザインの双剣が一組。
腰に下がっている。
なんでこんなもんがある?
え~っと、俺の記憶に間違いがないのならこれは.hackのスパイラルエッジに形状がクリソツなんですけど;
俺はその双剣をじっくり見る。
色といい、形状といい・・・気に入っている武器リストの中でも上位に入るスパイラルエッジだ・・・
ちなみに1位はハセヲの死ヲ刻ム影だ。
・・・なんだろう。このままだとすっごくありえない解答に行き着きそうです(涙)
俺はなんとなく双剣をしまうと、フードを被る。
フードは結構大きいみたいで、これなら俺の顔は相手にはあまり見えず口元が見えるくらいだろう。
さーて、これからどうするかな?もしここが俺の知っている場所なら・・・目立つのは得策じゃない。
ザッ
その時、後ろから人の気配がして俺はゆっくりと振り返った。
そこにいたのは、褐色の肌に右目が青、左目が黄色の連星の名を持つ重槍使いさん。
「ん?プレイヤーか?ようこそフラグメントへ。」
会いたかった人リスト上位で、今一番会いたくなかった人上位の人『アルビレオ』だ~!!!
みなさん。俺はどうやら.hackの世界に俗にいう異世界トリップをしてしまったようです。
しかも司状態のフラグメント時代ですか~!!!?
「俺はアルビレオ。見たとおり重槍使いだ。今回のテストプレイの当選者だよな?」
アルビレオはにっこり人のよさそうな笑みを浮かべて言う。
やばい・・・ここはゲームの世界。
本名を名乗るわけにはいかない。
俺の名前・・・天宮龍樹。
なりたいものは謎の人物『キーパーソン』
味方でも敵でもない・・・うつろな存在。
「・・・我の名はhydrangea。ハイドランジアだ。」
どうして俺がこの世界に来たのか解らない。
わかんないけど、こうして来れることが出来たんだ。
自分の境遇を嘆くより、前向きに楽しんでやろうじゃないか。
都合のいいことにここはゲームの世界。
暇をつぶすには丁度いい。
俺なりに謎の人物をロールしてやろうじゃないか。
hydrangeaは紫陽花の英語名。
花言葉は『移ろ気』
今日から俺はハイドランジアだ。