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錬金術師は魔法使い!?の小話です。

お題は適当で変なお題からいただきました。


「うわー!すげー!!」

「エド、調子に乗って集中力切らすんじゃないわよ。」

その日、エドワードはリナにレイ・ウイング(翔封界)を教わって、真夜中の空を飛んでいた。

季節は冬。

空は澄んでいて、満月が綺麗な夜だ。

エドワードは人類の夢の一つである空を飛ぶことを、実現できた興奮を抑え切れなくて、空を鳥のように自由に飛んでいる。

エドワードの首に巻いてあるマフラーが風になびいて、さながら羽が生えているようにも見える。

「ふむ。初めてにしてはなかなか筋がいいわね。」

リナはエドワードの飛びっぷりに、満足げに頷いた。

あと数分で、集中力の切れたエドワードを救出する羽目になるとも知れずに・・・


 

 


「兄さん!僕、昨日の夜すごいの見ちゃった!」

翌日、エドワードが錬金術の本を読んでいると、なぜか興奮しているアルフォンスに迫られた。

「な・・・なにを見たんだ?」

エドワードはアルフォンスの剣幕に怯みながらも、かろうじてそう聞いた。

「あのね!昨夜、窓から外を見たら天使がいたんだ!」

「は?」

エドワードはアルフォンスの言葉に、目を点にした。

「空を自由に飛んでて、金色の髪がキラキラしていてすっごく綺麗だったんだよ!ほかにもね!」

アルフォンスはエドワードが口を挟む隙もなく、昨夜見た天使について延々と熱弁する。

エドワードは最初、夢でも見たんじゃないのか思っていたが、よくよくその天使の特徴を聞いてみると、昨夜の自分と当てはまる部分が多すぎる。

エドワードは無意識のうちに冷や汗を流した。

「また、会えないかな~・・・」

ぽーっとした顔で空を見上げる弟に、エドワードは深く謝罪した。

そして決意した。

この秘密は墓場まで持っていこうと・・・

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