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「え~っと、この辺りかな?」
『もうちょっと上だよ。』
はい、みなさまこんにちは。リオンでっす。
ただ今、ホグワーツで一番高い塔の外壁を垂直に歩いています。
え?なに忍者みたいなことをやってんだって?
いや、チャクラって魔力と似てるからできるかな~って、ふざけてたら本当にできたんだよ。
実際にこの世界でも体に魔力を巡らせる方法はあるし・・・『閉心術』と同じくらい世間に出てないけど。
死神からの招待状~2nd Stage~
『幽体離脱!?』
『リオンって本当になんでもアリだね。』
「そんなことないよ。多分、ハリーたちにもできるし・・・」
今度教えよ。お!
「りどるん、これ?」
『あ、それそれ』
俺が見つけたものは、ブロックの一つだけに蛇、獅子、鷹、穴熊のホグワーツの紋章が刻み込まれている奴だ。
俺はそれを撫でるように触れると、次の瞬間俺は別の場所に転移していた。
「へー、なかなか便利だな。『ポートキー』の応用かな?」
俺は真っ暗な部屋を見回すと、奥のほうで何かが光っているのがわかった。
『あれがそうだよ。』
「あれが・・・」
今回捜し求めたもの・・・バジリスク対策!!
俺が恐る恐るその光に近づいていくと、4つの台座―――台座にそれぞれの寮のマーク付―――があり、光っているのはその上に乗っているものみたいだ。
その上の物は・・・
「・・・ホイッスル?」
審判が吹くあれ?・・・が、それぞれ一つずつ。
「りどるん、これがそうなのか?・・・!!?」
俺がリドルに聞いていると、突然ホイッスルの輝きが増し、4人の人の形を形成した。
な・・・なんじゃ!!?
『やぁやぁ、俺はゴドリック・グリフィンドール!』
『私は、サラザール・スリザリン。』
『ロウェナ・レイブンクローっす!』
『ヘルガ・ハッフルパフでーす!!』
え?え?え~!?
こ・・・こいつら、ホグワーツ4強!?創設者じゃねぇかよ!!?
『君がどこの寮の子かは、わからないが!!』
『ここに来たなら忠告しよう!』
『ホグワーツに潜む4匹の獣を!』
『我らの愛しき獣たちを!』
獣たちって・・・バジリスクだけじゃねぇのかよ!!?
『我が獣は不死鳥!』
『我が獣はバジリスク!』
『我が獣はユニコーン!』
『我が獣はドラゴン!』
ゴドリック、サラザール、ロウェナ、ヘルガの順に言っていく。
すげーの隠してるな・・・
俺が呆然と聞いていると、4人の言葉は続く。
『4匹の獣はホグワーツの守護者』
『しかし、その獣たちはそろいもそろって・・・』
『ある欠点がある。』
『その欠点は・・・』
け・・・欠点は?
『『『『寝起きが悪い!!』』』』
ズデーン!!
なんじゃそらー!!?
『いやな、こいつら完全に目覚めてれば、そんなに悪い子じゃないんだ。』
『しかし、完全に目を覚ますのに2年も掛かる・・・』
『おまけに寝起きのときは、物騒なこと物騒なこと・・・』
『そこで、私たちが作ったこのホイッスルがあれば、あの子たちはすぐさま目を覚ますわ。』
さっきまでの威厳はどこへやら、急に砕けて話し出す創設者に俺はまたしても唖然としてしまった。
『『『『それでは武運を祈る!!』』』』
シュン!
「消えやがった・・・さっきのが本当にバジリスク対策なのか!!?」
『本当だって。昔ジェームズたちとバジリスクで遊んでたし・・・』
そう言ったリドルの顔は懐かしそうだった。
どういう学生時代を過ごしたんだ・・・
俺は気を取り直して、スリザリンの台座からホイッスルを取った。
とりあえず、これでバジリスクはなんとかなる!!・・・はずだ。
「あれ?こんばんわ、ミセス・ノリス」
今日はハロウィン。
俺が廊下を歩いていると、偶然ミセス・ノリスと会った。
『こんばんわ、良い夜ね。』
俺は辺りを見ると、ここは『嘆きのマートル』のトイレのすぐ近くだと解った。
ここにいれば、バジリスクはやってくる。
俺はミセス・ノリスの隣に座って、フワフワの毛並を撫でる。
「ミセス・ノリスの毛って、すっごい気持ちいい~」
あ~、癒される。
『ありがとv』
ミセス・ノリスも気持ちよさそうにのどを鳴らす。
どれくらいそうしていたのか、不意に人間じゃない別の声が聞こえてきた。
来た!!
『引き裂いてやる・・・殺してやる・・・』
俺は自然とホイッスルを持つ手に力が入る。
俺はホイッスルを吹こうとしたが、それより早くバジリスクの金色の瞳を真正面に見てしまった。
「しまっ!!」
そこで、俺の意識は暗転した。
「次はおまえたちの番だ!『穢れた血』め!!」
あ?誰ださっきの?
俺は辺りを見回す。
なんか目線が高い・・・
ふわふわ浮いてるような・・・って!?本当に浮いてる!?
しかも下を見れば、持っていたはずのホイッスルを失くしている俺の体!!?
うわ~・・・まさか俗に言う幽体離脱っすか~?
俺がなんとか状況を把握すると、ハリーたちが連れて行かれた・・・って、俺の体までー!!
俺は急いで後を追いかけていった。
う~、趣味悪ぃ部屋。
普通こんなに自分の写真を部屋に飾るか?
「リオンが・・・リオンが・・・」
『はいはーい!』
俺はハリーの目の前で明るく返事するが、反応はナシ。
見えないのかよ・・・
そこにロックハートが訳わからんことを言ってたので、当たらんと解ってるが回し蹴りを食らわす!
ドカンッ!!
「ぐえっ!!」
ロックハートが壁まで吹っ飛んだ。
へ?
『・・・・・・』
俺は自分の手を見て、その辺にあった羽ペンを試しに持ってみる。
持てた・・・
俺は羽ペンにインクをつけると、その辺にあった羊皮紙で文字を書いて、ハリーたちに見えるようにする。
≪みんな心配すんな。ちょいと変な気分だが、悪くないぜ。byリオン≫
「リオン・・・リオンなの!!?」
「「「えぇーー!!!?」」」
うわ~驚いてるな~
「リオン」
あ、ダンブルドア。
「君は一体何を見たか、教えてもらえないかのう?」
う~ん・・・教えてもいいけど、それじゃハリーたちの成長にならないし、ヒントだけにしよ。
≪なんか、人外の声が聞こえてこうなった。多分、石化能力を持った怪物の類の仕業。ホグワーツの外壁に対策がある。≫
対策まで、ヒントの出しすぎかな?
でも、これぐらいならあの子達でもすぐに解けるだろうな。
「そうか・・・魔法は使えるかの?」
あ!そういや、そうだ!
『ストナ』
こいつは石化を治す呪文。
効くかどうかわかんないけど、一応ミセス・ノリスに掛けてみる。ついでに自分にも。
ぴく・・・むくり
「ニャー・・・」
おー!治ったー!!俺は治ってねーけど(泣)
<使えるみたいです。自分には効きませんけど・・・(泣)>
なんか、空しい・・・
ダンブルドアはミセス・ノリスを診ながら、頷く。
「なるほど。リオン、これからも犠牲者が出た場合、蘇生をしてくれんかの?」
≪いいですよ。でも、秘密の部屋の事件が解決してからのほうがいいと思いますが。≫
次に襲われたとき、死なないとは限んないしな。
全校生徒分の防御アイテムを作るのもメンドーだし。
それにしても、ホイッスルどこに行っちまったんだ?
俺は頭を掻きながらホイッスルの行方を考えるが、ふと先日交わしたリドルとの会話を思い出した。
『りどるん。もし、このホイッスルを失くしちまったらどうすんだ?』
『ああ、その辺は大丈夫だよ。粋なことにホイッスルには、自動的に持っている人物が不穏な事態になったら台座に戻るようにセットされてるんだ。多分、奪われるのを防ぐためにね。』
『へぇ、便利だな』
・・・・・・心配すること無かったな・・・
あ、もう一個忘れてた。
≪ハリー、ブレスレッドは君が持っていてくれ。≫
リドルが戻ってきたら、えらい目にあう・・・(汗)
俺の言った(つーか、書いた?)台詞にハリーたちははっと目を見開いた。
「そういえば、りどるんは一緒じゃなかったの!?」
ハーマイオニー・・・まだ『りどるん』って呼んでくれるんだ。なんか嬉しい。
≪あいつなら用事で、ホグワーツの外・・・ってか、俺の家に居るよ。≫
ジェームズさんとリリーさんとハロウィンパーティするって楽しみにしてたもんな。
今日、バジリスクが動くって言わなかったし。
「そうか。それなら、みなそろそろ休んだほうが良い。リオンの言っておった対策は明日探すことにしよう。」
ダンブルドアのその一言で、その場は解散となった。
これからマジでどないしよ~・・・
ばふん!!
ここはスリザリン寮の俺の部屋。
俺はベッドに倒れこんで、自分の手を見る。
『まったく、物には触れるくせになんで見えねー、聞こえねーんだ!!』
ゴーストのように半透明な体。
向こう側が見えるってんもなぁ。
『う~ん・・・発想の転換か?』
例えばピーブズ。
あいつはゴーストじゃねぇけど、見えるし、物を動かすこともできる。
・・・だめだ。あいつはゴーストじゃなくて、ポルターガイストだからなんか違う・・・
そもそも何で俺は物に触れるんだ?
俺はもう一度、近くにあった羽ペンを持つ。
『・・・あれ?魔力が・・・』
魔力が集中してる・・・よく見りゃ、体中の魔力がなんか膜みたいなのになってる。
なんだこりゃ?
俺は意識して魔力を拡散してみた。
ポト・・・
『ポト?』
俺は下を見てみると、羽根ペンが落ちていた。
『ぅえ!?』
俺は羽ペンを拾おうと手を伸ばすと・・・突き抜けやがった!?
『うわ~、これが原因かよ。』
つまり・・・
体中に魔力の膜を張る→周りには見えないが、物に触れる。
魔力を拡散させる→周りに見える?が、物には触れない。
『うわーん!なんだよこれー!!?』
その日、俺の絶叫が空しく響いたそうな(泣)
『おはよう、ドラ子!』
翌朝。俺は実験とばかりに談話室で、魔力を拡散して挨拶した。
そんで、なんだよ?
その、化けもんと怪獣と宇宙人を見つけて今にも殺されそうな面は!!?
「り・・・リオン、君は確かみえないはずじゃ・・・」
『おう!そうなんだが、なんか魔力をいろいろとコントロールしてみたんだが、はっきり見えるか?』
自分じゃ、同じようにしか見えねーんだわ・・・
「・・・ゴーストみたいだよ。」
『うわ、マジ!?授業に出ようと思ってたのに・・・』
先生たち、幽霊生徒でも教えてくれるかな?
「り・・・リオン!?」
『およ?パンジィじゃん!おはよう!!』
俺の背後からパンジィの驚いた声が聞こえてきて、俺はにこやかに挨拶した。
「おはよう♪じゃない!なんであなたがここにいるの!?秘密の部屋の怪物に襲われたんじゃなかったの!?」
『その通り♪』
ドンドンパフパフ!!
「「どっから出した!!?」」
俺が出したラッパや太鼓にドラコとパンジィは見事に突っ込んだ。
『ナイス突っ込み!目指せ、夫婦漫才!!』
「「「「「「「目指してたまるか!!」」」」」」」
うわ~、今度はドラコとパンジィだけじゃなく、その二人のファンにまで突っ込まれたよ・・・
「まったくゴーストもどきになっても、変わらないな。君は。」
『簡単に変わらねーよ。』
バカは死ななきゃ治らないっていうが、一度死んでる俺には意味ないさ♪