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今回は短いけど、シリアスめです。
リオンの過去がちょっと出てくる?


メール返信

>未完の月さま
こんばんわ。
こまめにメールありがとうございます。
コードギアスは1期、2期を一気に見ました。
見始めると止まらないですよね。
ゼロの使い魔は、確かに男性向けが強いからそういうのが苦手な人にはきついかも知れませんね。
自分の作品はそういうのは抑え目にいって、精神的なところを重きを置きたいと考えています。
これからも頑張ります!

「ふにゃ~~~ねむ・・・」

俺はふらふらとDADAの教室に向かう。

リーマスさんの授業、今日が始めてだから楽しみなんだよなぁ。

 

 

 

死神からの招待状~3rd Stage~
『リオンの恐怖』

 

 

 

 

俺は眠りそうになる頭を必死に起こしながら歩いていると、廊下の向こうで黒いマントのフワフワ浮いている物体を見つけた。

・・・って!?ディメンターじゃねぇか!?

「え?うそだろ?な~んで、ディメンターが校内に入ってるんだよ・・・ま、丁度いいやvおーい、そこのディメンター!!」

俺は完全に覚醒し、何時ディメンターに会ってもいいように懐に入れているリボンを取り出す。

そんで、突撃開始v

「お縄につけーvv」

「・・・(ビグゥ!)」

ザー!!!!!

俺が追っかけると、ディメンターはなにかを感じ取ったのか、逃げる逃げる・・・

「って!逃がすかー!まてー!!」

その後、俺は夢中になってディメンターを追い掛け回した。

最初に見つけたディメンター以外に、2~3体逃げ損ねたディメンターにもリボンを付けて校外に放り出したが、最初の奴はまだ逃げる。

「でーい、またんかい!!」

『リオン。諦めたらどうだい?』

リドルがため息混じりにそう言うが、俺は足を止めることなく反論する。

「いーやーだー!せっかくの豪華な金の刺繍入りリボンなんだ!!意地でもつけてやるー!!!」

俺はスピードを上げてディメンターを追いかける。

ディメンターも(顔は分からないが)必死に逃げる。

そうこうして・・・

シュルリ・・・

「いよっしゃー!!できたー!!」

金のリボンで飾られたディメンターは、泣きながら校外に行ったが気にしないv

「さーて、授業に行くか!!」

『恐怖のディメンターもリオンに掛かれば玩具だね。君には怖いものはないのか?』

リドルに訊ねられて、俺は考えてみる。

「う~ん、俺の怖いものね~・・・孤独・・・」

『え?』

俺がぼそっと呟いた言葉にリドルはぎょっとして、驚いた声を出す。

「なんかぱっと考えてみたんだけど、俺が一番怖いのって独りになることっぽいんだ。あとは忘却。誰の心にも自分のことを覚えてもらえていないのが辛い・・・気がする。りどるん??」

リドルはいつの間にか実体化していて、俺の隣に立っていた。

すんごーく、驚いた顔してっけど。

「んだよ、その顔は。」

『いや・・・リオンでもやっぱり怖いものがあったんだな~と思って・・・(しかも意外なもの)』

「そうか?誰だって孤独は怖い。忘れられるのは怖い。どんなに表面上偽っても心のどこかで人の温もりを求めてる。自分に嘘をつくのって簡単そうに思えて、結構難しいもんだ。」

たとえそれが、どんなに冷酷なやつでもな・・・

『リオン・・・』

リドルが悲しそうな声で、俺の名前を呼ぶ。

「そんな顔するなって。俺にはみんながいるし、俺自身孤独を味わったことなんかないからほとんど憶測なんだ。」

『それならいいけど・・・』

リドルはまだ納得のいかない顔をするが、俺は笑顔で言ってやる。

「ほら!はやくいかねーと授業に間に合わなくなっちまう・・・って!もう夕方じゃねーかよ!?」

ルーピン先生の授業に出たかったー!!

そう叫ぶ俺にリドルは、苦笑する。

俺はそれを見て、胸が少し痛んだ。

この世界で、多分一番の理解者を騙したから。

俺の耳に子どもの泣き声が聞こえてくる。

大切なものを引き裂かれたような悲鳴が・・・

俺はその声を知っている。

遠い過去に置いてきた筈の俺自身の・・・悲鳴・・・

なんで今になって思い出すんだ。

俺は頭を振ると、夕食を取るべく、大広間に向かった。

まだ、耳の奥に子どもの悲鳴が聞こえてくる。

 

 

 

 

 

お願いだから・・・僕を置いて逝かないで・・・僕を忘れないで・・・!!

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