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あ~も~なんでこうなるかな~?

俺が思っているよりも、ハリーの継承者説が広まりまくってみんなが陰でヒソヒソと話しまくっていた。

ウワサって広まるの速いね。
 


死神からの招待状~2nd Stage~
『日記くん登場!』










『はぁ、暇だ・・・』

『それなら僕と話でもするかい?』

俺は展望台のところで暇を持て余していると、突然背後から声を掛けられた。

俺は振り返ってみると・・・リドル?いや、それより若い。・・・『日記』のリドルか。

『僕はトム・マールヴォロ・リドル。50年前の生徒だよ。』

そう言って、日記のリドルは常人ならば一発で虜になりそうな笑顔で笑った。

こいつの第一印象。

氷砂糖みたいなやつ。甘いくせになんか冷たい、心を見せない。

それに笑顔もうそ臭い・・・普段のリドルの笑顔を見ているこっちからしたら、爆笑ものだ。

・・・っていうか、笑わせてくれー!!!!!!

俺らのところのリドルの笑顔は、大人のクセに無邪気な子どものようなそんな笑い方や親のような笑い方なんだ。こいつはっきり言って全然似てない。

俺は震える体を必死に隠そうとしたが、日記のリドルはそれを怖がっていると勘違いして・・・

『大丈夫だよ。僕は君に危害を加える気はないよ。』

いや!笑いを抑えてんだよ!!

つーか、むしろ攻撃してくれ!!反撃すっから!!

『い・・・いや、別にそういうわけじゃ・・・』

や・・・やばい。確実に口の端が震えてる・・・

『やっぱり、怖がってるよ。君は・・・』

もう・・・だめだ・・・

『だーははははははははははははははははははははは!!!あっはっはっはっはっはっはっはっはっ!!わははははははははははは!は・・・腹いたい!マジ苦しー!!』

突然笑い出した俺に日記のリドルはフリーズ!

そんで、俺の笑いが止んだのは30分後のことであった。

『ククククククク・・・いやー笑った笑った!新鮮な笑いをありがとう!』

いや、ホント疲れたよ。笑い疲れってやつか?

『いや・・・君、変わってるって言われないかい?』

『うん!言われるぜ。そんじゃ、俺は寮に帰るよ。またな、りっちゃん!』

俺はそういい残して去る。

後に残された日記のリドルことりっちゃんは・・・

『こ・・・これだけ?ってか、りっちゃんって・・・』

もう訂正は受け付けましぇーん!

 

 

 

 


もうすぐクリスマス。

俺はみんなにりっちゃんに会ったときのことを話すと、みんな大笑い!

リドルは少し恥ずかしそうにしてたけど。

それと、ジャスティン・フィンチ・フレッチリーとほとんど首無しニックが襲われて、ピーブズがハリーを犯人扱い!・・・あとであいつはシバク!!

そんな中、朗報が一つ・・・

スタッ

「見て見て!私たち、頂上まで楽に来れるようになったわ!!」

ハーマイオニーが塔のてっぺんで、俺に手を振りながら言った。

ハリーやロンやドラコも一緒だ。

『うん!みんな成長が早いなぁ、クリスマスが過ぎるくらいかと思っていたのに。』

ホント魔力も相当上がってるし・・・教師レベルの魔力保持?

「部屋でも練習してたからね。ロンと一緒にどのくらい天井にぶらさがれるか競争したり。」

「私も物を持った状態で、動き回れるか試したりしたわ!」

「僕も普段の移動は、辺りに人がいないとき壁を歩いていたからな。」

うわー、それは上達も早いわ。

みんな熱心だし、来年には水面歩行でも教えるかな?

『これ以上、みんなを人間離れさせる気かい?』

リドルが白い目で俺を見る。

『人の心を読むな!とりあえず、今のみんなならホグワーツ中を歩き回っても平気だな。ということで、秘密の部屋対策探しをやろう!!』

「「「「おー!!」」」」

うはーみんなやる気満々だわ。

俺らはそうと決まれば、と歩き出そうとしたら・・・

「こんなところでなにをやっているんだ?」

スネイプ先生登場!?

ってかリドルすばや!?すでにブレスレットに戻っているよ。

『ス・・・スネイプ先生こそ、一体どうしたんですか?こんなところで・・・』

うわーん、怖いよー・・・

「君の言っていた対策を探しに来たのだ。それに・・・」

「ああ!みなさん、こんなところでお揃いで!!」

げっロックハート!?

あ・・・あぁ、なるほど。スネイプ先生はこいつから逃げてたのか。

すっげー苦虫を噛み潰したうような顔・・・ハリーたちも同情してるな、あれは。

しゃーない、モシャス!

「いやースネイプ先生も私の話の途中でいなくなってしまってしまうんですから、驚きましたよ。いい機会ですから、生徒にも話を聞いて・・・」

トントン

肩を叩かれてロックハートは後ろを向いた。

「はい?」

『は~な~し~を聞かせてくれ~』

「・・・・・・(バタッ)」

あ、倒れやがった。根性無し!!

ポン!

「リオン・・・さっきの何?」

『一つ目小僧!』

なははは!ちょいと変化して驚かしてやったのさ!!

「スリザリンに20点!」

あ、点をくれちゃった。そんなに嬉しかったのか?

心なしか、スネイプ先生の周りの空気が軽い・・・

その後、スネイプ先生を除くみんなと対策探しをやったが、その日は見つかりませんでした。

ん?教えてやらないのかって?

それじゃ、ハリーたちの成長にならないだろ?

 

 

 


『ジングルベール、ジングルベール、クスリマスー♪』

あ、クリスマスだった・・・コホン、今日はクリスマス当日。

『本』の通りならポリジュース薬事件があるはずなんだが・・・すでにその『本』の歴史からはずれまくっているこの世界のクリスマスはどうなるのか?

俺はふわふわと廊下を浮いていると、背後からバタバタと忙しない足音を立てながらフレッドとジョージが走ってきた。

『お、フレジョ、どうしたんだ?』

「「あぁ、陛下お久しぶりです!!」」

そのまま2人は俺に抱きつこうとしたが・・・

スカッズザザザザザ

今の俺はゴーストもどき。触れるはずねーじゃん。

『大丈夫か?』

「「なんのこれしき!それより陛下にお尋ねしたいことがあります!!」」

『尋ねたいこと?』

俺がオウム返しに問うと、2人は一枚の羊皮紙を俺に見せる。

それにはホグワーツの地図と人の名前が書かれているたくさんの点・・・ってこれは

「「これは偉大なる先人たちが作った『忍びの地図』!!」」

あぁ、やっぱりな。お!リドルのあだ名発見!

「そして、この一点を見てください!」

「我らの居る場所を!!」

そう言われて見ると、そこには俺とフレジョだけじゃなく・・・ハリー?ロン?ハーマイオニー?ドラコ?なにやってんだ?透明マントでも被ってんのか?

「我らはハリーが透明マントでも使ってるのか思ったのだが!?」

「どこに手をかけても引っかからない!これは一体どういうことか・・・」

ほんとにどうなってんだ?・・・もしや

俺はフレッドとジョージに気づかれないように視線を上に向けると・・・

『なにやってんだか・・・』

ハリーたちが天井に張り付いていた。

俺はため息を一つ吐くと、フレッドとジョージに向き直り

『とりあえず、他のところも探してみたら?』

と、2人を追っ払った。

2人が完全に離れていったことを確認して、ハリーたちが降りてきた。

「ありがと、リオン」

『どういたしまして。なにやってんだが大体予想できるが・・・ハリーが継承者だって騒ぎだして、それが嫌で逃げ出したってところか?』

「「「「まったくもって大当たり」」」」

マジかよ。

「僕たちが対策探しをしようとしてたら、あの2人がつきまとって来て・・・」

『それで、逃げ回っていたと?』

俺の言葉に4人はこっくり頷く。

その後、対策探しに駆り出されたが、その日も見つかることはなかった。

 

 

 

 

クリスマス休暇も終わり、生徒たちが戻ってきたが、まだバジリスク対策は見つからないままだ。

まぁ、その間に誰も襲われていないけど。

アーニー・マクミランがしつけー・・・会う度に「ポッターにやられたんだろ?」、「ポッターに襲われたんだろ?」って聞いてくるんだよ。

流石にぶっ飛ばすわけにはいかねーから、今のところ無視することで落ち着いている。

それから数週間。

もうすぐバレンタインが近いし、おまけにマンドレイクも順調に成長している。

く~もうすぐ戻れるんだ~!!

俺はご機嫌で城の周りを飛んでたら、赤毛の女の子が湖で悩んでいる姿が眼に入った。

『どうしたの?』

「え?あ、あなた誰!?」

女の子は俺が話しかけたのに驚いて、手元を隠すようにする。

『俺はリオン・神楽。スリザリンの2年生だよ。君は?』

「ジ・・・ジニー・ウィーズリー。グリフィンドールよ。」

あー!!この子がジニーかぁ、ロンやフレジョ、パーシーに似てねー。

『ジニーね。あのさ、なんで悩んでたんだ?俺でよければ相談にのるよ。』

俺がそう申し出ると、ジニーは少しばかり躊躇してポツリポツリと話してくれた。

内容は、ハリーに渡すバレンタインの歌詞に関することなんだが・・・ジニーに出来ているものを見せてもらって思ったこと。

魔法界の人間ってセンスに拘らないのか?

『う~ん、なぁ良ければこいつを俺が直してもいいかな?』

無理を承知で頼んでみる。

このままじゃ、ハリーが気の毒だし、ジニーも恥をかいちまう。

「え!?や、やっぱり変だったかしら!!?」

うっ!そんな泣きそうな顔をしないでくれ・・・良心が痛むー!!

「トムと一緒に一生懸命考えたのに・・・」

え!?りっちゃんと!?・・・ってことは、こいつはハリーへの嫌がらせも含んでるのか?

『いや・・・悪くはないけど、流石に蛙や黒板はね~・・・』

俺だってそんなのに例えられたくない。

俺は羽ペンで、歌詞の書いてある羊皮紙に線を引いて歌詞を書き換えると、ジニーに返した。

ジニーはそれを受け取って読むと、顔がぱぁ~っと輝いた。

「素敵!これならいいわ、ありがとう!!」

『へへっハリーが喜ぶといいな。』

それから、ジニーと色々な話をして別れた。

りっちゃんのことを話してくれるかと思ったのだか・・・全然触れてもくれなかった。

 

 

 

 

 

 

『ドラ子~スネイプ先生~ドラゴンでも瞬殺できる薬ってありませんか?』

「やめとけ。八つ当たりの玩具がなくなるぞ。」

「我輩として渡してやりたいのはやまやまだが、生徒をアズカバンに入れたくはないな・・・」

だってね~?これはないっしょ?

「ハッピーバレンタイン!みなさん大いに楽しんでくださいね!!」

目に痛いショッキングピンクのローブと大広間・・・燃やしたい・・・ものすっごく燃やしたい!!

「リオン。キレて暴走しないでくれよ。(便乗しそうになるから)」

ハリーは不穏な空気を感じ取ったのか、窘めるように言う。

『あははは~、そんなこと言うなよハリー。オーソドックスに火炎系がいいかな?それとも閃熱系?氷結系?いっそのこと雷撃系とか召喚系ブツブツ・・・』

「「「「(怖い・・・すっごく怖い・・・)」」」」

俺が色々と考え事をしていると、バレンタイン配達小人がハリーに近づいていった。

あ、ジニーの歌かな?

小人はハリーに近づくと、一度咳払いをした。

「コホン、ハリー・ポッターさんにバレンタインの歌の贈り物じゃ!」

「え!?わー!!ここでは歌わないで!!」

ハリーが止めようとするが、小人は無視して歌う体勢に入った。

しゃーない。本当は禁止だが、俺は防音の魔法を掛けて周りには一切聞こえないようにした。

聞こえるのは、俺とハリーとロンとハーマイオニーとドラコと贈った本人であるジニーだけだ。

「コホン・・・アーアーンン・・・
    あなたの瞳は緑色、まるで磨いた翡翠のよう
    あなたの髪は真っ黒、優しい夜の闇のよう
    あなたが私を見てくれるなら、どれほど胸躍るだろう
    闇を払いしあなたは希望という名のヒカリ。」

う~ん、自分で書いててなんか恥ずかしいな。

お!なんかジニーの目がキラキラさせてる・・・よかったのか?これ。

「素敵な歌ね。」

「結構センスいいね。」

「よかったじゃないか、ハリー」

「う・・・うん////

うわ~みんな買いかぶりすぎーってか、リドル面白がってるだろ?

石の色が点滅しまくってんだよ!!

そんなこんなで、バレンタインが終わった。
 

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