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男の子sideです。
男の子side
あのふざけた管理人に転生させられて、俺が始めて見たものは・・・・・・
「おや、この子は転生者かい。」
ジ○リの湯婆でした。
「きゅおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!(なんじゃこりゃあああああああああああ!!!!!!!!)」
「あれあれ、こりゃ元気な子だ。」
獣の仔みたいな鳴き声を上げながら、俺は必死に体を動かす。
なんか体が思うように動かないけど、んなもん構うもんか!!
湯婆怖い!湯婆怖い!!
「あーあ、すごいパニクってる。ま、いきなり湯婆なんて見るから当たり前か。」
そこに俺は鈴を転がすような声が聞こえて、思わず体を止めると体がなにかに抱き上げられる。
「それにしても元ネタが獣大好き王女だからって、獣の子を産むとは思わなかったわ。」
そこにいたのは金髪の巻き毛にエメラルドのような緑の瞳の超絶美女がいた。
まるでこの世の美という美を、光という光を集めてつくったような・・・・・・そんな表現でも物足りないほどの美しい人だ。
下手したらまるで人形のような印象を受けそうだが、快活そうな表情と仕草が彼女を人間だと知らしめる。
「初めまして、私は間宮 珊瑚(まみや さんご)。あなたの母親よ。そんでこっちが・・・・・・」
「祖母の真珠(しんじゅ)じゃ。ようこそ異世界へ、我が孫よ。」
そう言われて俺はまるで場違いなことを思ってしまった。
湯婆はともかく、その容姿で日本人名似合わねぇ!!
あのあと、珊瑚さん・・・・・・母さんに(そう呼ぶように強制された。ナチュラルに心読まれてびっくりだ)人間の姿になれないのかと言われて、俺は初めて自分の姿に気づいた。
最初に上げた獣のような鳴き声はまさしく獣。
まんま王獣の子供でした。
流石にこれはねぇよ。
管理人の奴、なにが変身能力だ。
正体こっちで(王獣)、人間に化ける能力じゃねぇか!!
とりあえず、俺は言われたまんまに何故か解る能力を使って人間になる。
当然、赤ん坊の俺はそのまま母さんに抱き上げられた状態でお家に帰るのでした。
え?だったらそこはどこだって?
転生者ご用達の病院で俺は生後一日だと。そのおかげで病院で騒がれなくて済みました。
真面目に考えてこんな獣が人間から生まれたら大騒ぎだからな。
転生者が少なくとも50万人もいたことにはびっくりしたけどな。
「あうあ~~~(なんじゃこりゃ~~~)」
お家に着いてみるとそこには某○ブリの温泉宿がありました。
暖簾にご丁寧に○の中に油って書いてあるし。
「ここが私たちのお家の間宮温泉宿よ。」
「わしが一代で立ち上げたんじゃ。中もなかなか充実しとるぞ。最新設備の防犯にさまざまな娯楽を取り入れたリクライニングルーム、温泉も天然のもので、食事は料亭のものと変らぬものじゃ。」
はい、中身は全然違う超高級宿ですね。
「宴会場は映画のを参考にしとるからなかなか広いぞ。」
そう言われて中を案内させてもらったけど、普通に趣のある温泉宿だよ。
そこかしこに最新技術らしきものが見え隠れしているけど、獣の感覚がなければ絶対に気づかなかったレベルだ。
お客様への安全第一!という配慮はさすがである。
そうやってあちこち見せてもらって最後に俺たちが住むプライベートエリアに案内された。
どうやら宿と一緒の奴みたいで、そっちも防犯は同じだけど中身は完璧に一般家庭だ。
「あ、おかえり。その子が僕たちの息子かい?」
俺たちが中に入るとリビングで帳簿をつけているメガネを掛けた無駄にかっこいい美丈夫がいた。
磨いた銅のような長髪を後ろに括り、優しげな風貌はメガネに若干隠れているにも関わらずその様が衰えていない。
下手したらただの優男にしか見えないのに、獣の感覚で大分鍛えているのがわかる。
この人、すっげー強い・・・・・・!!
「そうよ♪名前はまだ付けていないんだけど、あなたと同じ獣変身能力者よ。」
「そっか。よろしく僕は間宮 尋(まみや ひろ)だよ。君の父親で獣変身能力者だから、解らないことがあればなんでも聞いてね。」
尋さん・・・・・・父さんが俺を抱き上げてぎゅっと抱きしめる。
珊瑚さん・・・・・・母さんとは違った安心と温もりを感じて俺はなんだか眠たくなってきた。
これが俺の家族との邂逅の終わりである。
家族との邂逅から3年経ちました。
俺は王牙(おうが)という名前を貰って父さんたちに宿の経営ノウハウを教えてもらってる。
え?その歳で早すぎじゃないかって?俺も思ったけど転生者だからか、知識はそれなりにあるし子供の頭は面白いぐらいに吸収が早いから、俺も嬉々として勉強してる。
前世じゃ勉強なんて嫌いだったのに、不思議な感覚だな。
「あ、王ちゃん。今日お客さんが来るわよ。」
ある日、母さんに唐突に言われて俺は帳簿をつけている手を止めた。
といっても本物じゃなくて問題集の帳簿だけどな。
「客?宿じゃなくてプライベートの?」
「そうよ♪お母さんのお姉さんが子供と一緒にこっちに挨拶に来てくれるのよ。」
「母さんに兄弟いたんだ。その人も転生者?」
「ええ、それも母さんみたいに姿だけの人じゃなくて、ちゃんと能力もある人よ。」
へぇ、ばあちゃんと父さん以外の能力持ちに会うの初めてだな。
転生者は3つに別れているらしい。
一つは母さんのようにキャラクターの容姿を引き継いでいるもの。
もう一つは容姿ではなく、能力だけを引き継いだもの。
3つ目に容姿、能力の両方を引き継いだものだ。
母さんは容姿だけ、ばあちゃんと父さんは容姿と能力の両方、俺は変化すれば変わるけど一応能力だけを受け継いだ形だ。
変身能力が原作にあったかどうかは今の俺ではもう解らないけどな。
あ、でもこの間ジ○リの映画やってたからそのうちに出るかもしれないな。
元の世界のマンガやゲームなんかも何気に多いし、というかリリカル関連以外はほとんどあったぞ。
「そんでその人たちって何時ごろくるの?」
「というかもう来てるわよ。」
「はい!?」
それなら待たせちまってるじゃねえか!!
「はーい!エリナさんの登場!!」
いきなり母さんの後ろからテンションが高い女性が現れた!
つーか壱原侑子!!?
「おお、驚いてる驚いてる。やっぱり壱原侑子って有名キャラよね。そんでこの子が私の娘のソウルよ。」
有子さん・・・・・・ちがったエリナさんの足元に俺と同い年くらいの女の子がいた。
特に人見知りするような様子もなく、淡々と俺のほうを見て・・・・・・
「魔鎌のソウル・エヴァンスです。あなたが私の職人候補ですか?」
なんて爆弾発言をかましてくれました。
これが俺と生涯の伴侶となるソウルとのファーストコンタクトである。