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「あれ?なんだろうこの人形。」
その日、ハリーは一人で廊下を歩いていたら、一体の人形を見つけた。
いや、人形というには大きすぎる。
その人形はハリーと同じぐらいの大きさであり、瞳を閉じた14歳くらいの少女の姿をしている。
頭にはいくつもの突起が出ており、後頭部には一本のネジがついている。
人形というよりロボットだ。
しかも着ているのは、ホグワーツの制服でもなく、私服でもなく、どこか別の学校の制服のようだ。
「えーっと・・・誰かの持ち物かな?」
ハリーはこれは先生か生徒の持ち物と考えて、あたりをきょろきょろと見渡す。
しかし、廊下にはハリー一人しかおらず、どうしたものかと途方にくれた。
「・・・マスター・・・」
「え?」
突如、ハリーの耳に女の子の声が聞こえてきた。
ハリーはもしかしてと思い、人形のほうを見ると、先ほどまで閉じられていた瞳はぱっちり開けられハリーのほうをじっと見ていた。
「さっきの声・・・君?」
ハリーがおそるおそる声を掛けると、人形はこっくりと頷いた。
「マスターって・・・僕?」
「はい。マスターが来るのをずっとお待ちしておりました。」
無表情のままそう言う人形に、ハリーは一種の恐怖を覚えた。
なぜか解らないが、この人形の言うことを真に受けてはいけない。
そう本能のところでハリーは解った。
「え・・・と・・・僕、先生呼んでくるよ!」
結論、逃げるが勝ち。
ハリーは大急ぎで廊下を走ってその場を去っていった。
その人形を残して・・・
「・・・・・・・・・・ハリーの奴、逃げることないだろうが・・・」
少女の人形はハリーが見えなくなったところでそう呟くと、その姿が煙に包まれた。
「まったく、こーんな美少女をほっとくとは、ハリーも甲斐性がないな。」
煙が晴れると、そこにいたのはリオンだった。
「それにしても、モシャスって案外使えるな。」
そう!先ほどまでの少女の人形は、リオンが悪戯のために変化した姿だったのだ。
しかも、某子供先生の漫画のヒロインに化けて。
「ま、いいか!さーてお次はなにに変化しようかな~?」
リオンはそう言って、またモシャスを唱える。
次の標的を待って・・・