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やっべ~・・・どうするよ~

俺がどうしたらいいのか、考えてると死神は懐から何故かクラッカーを取り出して鳴らした。

パーン!!

「パンパカパーン!!3000年目の死亡おめでとうございまーす!!!」

はいぃ!?ちょとまて!!

「どういう意味だよ3000年目の死亡って!!?」

俺がそう怒鳴ると、死神はその外見には似合わないほどいたって明るく説明を始める。

「いえね、3000年に一度最初に死亡した方の望みを叶えようと3000年前に最高神が決定されましてね。あなたがその第一号さまでーす!!」

うわ~そんな適当なことでいいのかよ・・・
それにしても望みが叶うか~なにを願おうかな?
生き返らせろっていうのはベタすぎ。
これもある種人生の転換期だし、新しい生活をさせてもらおうかな?

「それなら『ハリーポッター』の世界に連れて行ってくれよ。」

俺が憧れる魔法の世界へ・・・
 


死神からの招待状~Prologue~
『Welcom to Magic World!』







死神はしばらく考えるそぶりを見せると、にっこり(ドクロでよくわからんが)笑ってオーケーした。

「いいですよ。生き返りや異世界トリップを希望した方には、特別サービス、アフターケアがつきます!」

そう言って死神は俺に手をかざすと、みるみる俺の体が縮んでいった。

「どうでしょうか?」

死神はわざわざ俺の前に鏡を出現させて確認してくる。
サービスのいい死神だな。

「あれ?なんで瞳が青くなってんだ?」

体はたしかに11歳ごろのものだが、何故か瞳だけが変わっていた。
俺の瞳はその辺にあるこげ茶や黒い瞳のはずなのに、鏡の中の俺の瞳は印象的な青い瞳だ。

宝石のような、水のような、空のような、青い青い瞳。

「はい、それは死神との契約者の証です。これから先、他にもサポートするときの目印とさせてもらっておりますので、くれぐれもご了承ください。」

「はぁ・・・」

まぁ、いいか。これでハリーたちと一緒にホグワーツで学ぶ(遊ぶ)ことができるー!!って待てよ?

「なぁ、俺に魔力ってあるのか?」

そう!それが一番重要なことだ。なんせ魔力が無ければホグワーツに行くことなんざぁ、夢のまた夢になるもんな(泣)
俺がそう聞くと死神はあっけらかんと

「ありますよ、魔力。あなただけじゃなく、この世界のほとんどの人々がもってます。」

「へ?そうなの?」

「えぇ、実際におもしろいものですよ。無意識に自分の魔力を封じているのに、時々起こる奇跡を自分たちが起こしたことに気づかず、また、漫画家や作家、他にもゲームなどを作っている人たちは異世界を見て、それを物語やゲーム・アニメにしている。本当におもしろいものです。死神との契約者は何故かはこちらでも解明できておりませんが身体能力がかなり上がるはずなので、こちらは故意に上げる必要はありませんね。それに・・・」

へぇ~世の中知らないことだらけだな。

「あなたの能力は、とても特殊なものですしね。」

「え?」

死神が言い終えると同時に後ろに倒れる。
俺の倒れる場所は駅のホームなんかじゃなく、空間に裂け目を入れたようなところだった。

「あなたが死んだら、また迎えにいきますね♪」

ふっ!!

「不吉なこと言ってんじゃねー!!!」

死神に向かって叫ぶなか、俺は意識を手放した。







「え~っと、ここは一体どこでしょう?」

俺は目覚めて一発そう呟いた。
例の「知らない天井だ」は結構やりつくされてるから言わない。
なぜか俺は、住み心地のよさそうな丸太小屋のベッドの上で目を覚ました。
あのあと少し調べてみると、どうやらこの小屋は俺がこの世界で生きていくためにあの死神が用意してくれたもののようだ。
なんせ、手紙で自由に使えとあったからな・・・
ご丁寧に普段着も色々用意されているし、冷蔵庫を覗くと食料もぎっしり入っている。

それに言語能力も上がっている。

本棚に入っている本をパラパラ見たけど、英語で書かれているのにも関わらず、俺にはそれが読めた。
英語の成績なんて赤点ギリギリだったのに・・・

「うっわ~至れり尽くせりだな。」

俺はグリンゴッツの鍵を見ながら呟く。
サービス満点すぎだぜ。
俺はもう一度、死神からの手紙を見るともう一枚別の手紙があるのに気づいた。
そして年甲斐もなく歓喜に声を上げた。
なんてたって、ホグワーツからの入学許可証だったからな!





俺は暖炉にあったフルーパウダーを使ってダイアゴン横丁にきた。
鍋とかはあったが、さすがに教科書や制服や杖まではなかったからこうやって買い物に来たのだ。
そこは憧れていた魔法世界そのもので、俺は逸る心を落ち着けて目的を達成させようと足を運ぶ。
そんでついさっきまでグリンゴッツ銀行に行ってたんだが・・・なんで50個も金庫があって、聞けば全部ガリオン金貨だって・・・なんか金庫を3個ぐらい聖マンゴ病院に寄付したよ。

サービス良すぎだ死神・・・

とりあえず特に文句はないから、俺はさっそく制服を買うことに決めた。

「いらっしゃい。坊ちゃんも今年の新入生?」

「はい、そうなんです」

俺はちょいと猫かぶりで挨拶を返す。
どうやら先客がいたらしい、ふわふわの長い髪の女の子・・・もしやこの子は俺が予想している子では・・・

「あら?あなたも今年入学するの?私はハーマイオニー・グレンジャーよ」

やっぱ、ハー子でしたー!!!!

「あぁ、そうなんだ。俺の名は・・・」

そこで少し俺は悩んだ。
本来俺は、元の世界で1度死んでこの世界で再び生を受けた。
それならば名前も変えよう。

新しい俺として・・・

「俺の名前はリオン。リオン・神楽!よろしく!!」

この世界は俺の知っている未来とは同じものを辿るとは限らない。
俺という異物をしょいこんだんだ。どんな影響が出るかわからない。
だったら、それを利用して大いに遊ぼう。
それが俺のこの世界での生き方だ。

見てろよ・・・死神







あれから俺はハー子(ハーマイオニーのこと)と少しおしゃべりして、次の買い物をするために別れた。

「紀元前って・・・ホグワーツができる前からかよ・・・」

ホント、どんだけの老舗なんだか・・・
俺は店の中に入るとそこは、映画で見たのと同じような造りにだった。

「いらっしゃいませ」

「うわーーーーー!!!?」

いつの間に後ろにいたんだこのジーさんは!?

「杖のご購入で?お名前は?」

「あ、はい。リオン・神楽です。」

「おぉ、あなたが神楽さまですね。注文された杖ならばできております。」

「へ?」

注文?そんなのした覚えがね~ぞ?
・・・もしや

「すみません。その杖の材料は?」

「はい、あなたが提供してくれました死神の骨、天使の羽根を芯に柊の木28センチ。強力で光と闇どちらにも優れております。」

やっぱりかー!!!サービスにもほどがあるって・・・てか、天使の羽根はどこから調達したんだよ・・・
俺はオリバンダーから杖を受け取ると、ものすごい体中が熱くなっていくのがわかった。
俺が杖を一振りすると辺りに白と黒の羽根が舞うように現われて、そして床に着く前に溶けるように消えていった。
マジ?

「ブラボー!お見事です。さて、代金は20ガリオンです。」

「高っ!?」

「特注ですからな」

俺は幸い金は有り余っていたので、しぶしぶ代金を払った。
まぁ、なにはともあれ。いい杖GETだぜ!!






はーい、杖をGETして上機嫌な俺でしたがどこをどういってこうなったのか・・・
なぜかノクターン横丁におります!!

「その辺で道を聞ければいいんだが、ドリームのヒロインみたいに絡まれてもキャラが助けてくれるなんて都合のいい展開になるわけないしなぁ・・・」

俺はあたりをきょろきょろ見渡しながら呟く。
ちなみにドリームの知識は俺の元の世界の女友達からかじった程度だ。

「う~・・・お!」

俺が途方にくれていると、どっかで見覚えのある店を見つけた。
店の名前は・・・『ボージン・アンド・バークス』!!
・・・やばい・・・すっげー中がみてぇ!!
俺は自分の好奇心を抑えきれず、嬉々として店の中に入った。
店の中は映画で見たのとほとんど同じようで暗くてちょっと薄気味悪い。
それに、店の商品のほとんどがやばいものだって本能で感じる。
なんか分からないけど、この店の暗さは照明だけが原因じゃない。

ここにいたらヤバイ!!!?

俺は逃げ出そうと足を店の外に向けたが、その時無造作に飾られているあるブレスレットに気づいた。
そのブレスレットはシルバーの蛇が輪を作っているもので、頭と尻尾で囲むように紅い石が飾られているシンプルなものだ。
なんだろう。これも闇の気配がするのに他のものとちがう。






「すいませーん!これくださーい!!」

気づいたら、俺はそのブレスレットを購入していた。
 

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