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俺はいつものように駅で学校行きの電車を待つ。
俺の後ろ、横で同じように電車を待つ大量の人々。
いつもの光景、いつもの日常。
べつに今の生活に不満を持ってるわけじゃない。
この平凡な日常がどれほど大切か知っているつもりだから。


・・・・・・でも、ちょっと退屈なのも確かだ。
 


死神からの招待状~序章『prologue』~








俺はいつものように駅のホームの最前列に並んで考える。
毎日学校に通って、勉強して、友達と遊んで、んで帰って、好きな漫画や小説を読んで、ゲームして寝る。

これが俺の生活パターンだ。

そしてこれからも変わらない。
いや、いつか変わるかもしれないが当分続く生活パターンだと思っている。
この生活に不満を持っているわけじゃないけど、少々退屈なのも事実。
俺が好きな漫画やゲームみたいな変わり方をして欲しいとは思わないけど、ちょっとおもしろいこと起きないかなぁという期待はいつも持っている。
例えば、変わった転校生や面白い新任教師とか・・・日本沈没なんておおげさなものじゃなくていい。
日常生活レベルで変わったことが起きないかな?

俺がそう考えているうちに、電車が見えてきた。

そこで俺は思考を止めて、電車が止まるのをただじっと待つ。
毎日のことだから自然と体が覚えていることだ。
そして、この日いつものこととは違うことが起きた。

背中に決して軽くない衝撃。

電車がホームに入る前に俺の体が前のめりになって、線路に落下していく。
俺はなんとか線路に落ちる前に、身をよじって振り向く。
そして俺が振り向いた先には、場違いな真っ黒いローブを纏い、目元までフードを被って口元しか見えない10歳前後の子供。
その子供の口元が動いたのを、俺は確かに見た。

ただ一言『がんばれよ』と。

その直後に襲い掛かる衝撃と遠くのように聞こえる悲鳴を最後に、俺の意識は闇に墜ちた。











「・・・ぅぅ・・・」

俺は意識をゆっくりと浮上させる。
体中が痛い・・・なんか全身筋肉痛みたいだ。
俺は両手両足をゆっくり動かす。
指の一本一本までちゃんと動くかどうか確認して、ゆっくりと起き上がる。

よかった。神経は無事みたいだな。

そして俺が見た光景は、ざわめく駅のホームと血に染まった電車、誰なのか判別しづらいが、紛れもなく俺の肉体。
俺はそれを上から見ている。
自分の体をよく見ると、半透明・・・
人間って、ある程度混乱すると逆に冷静になれるんだな。
今の現状をまとめると俺は・・・

「死んだのか。」

「ご名答でーす。」

俺の呟きにまさか答える奴がいるなんて思わず、急いで声の主のほうを向くとそこには・・・
マンガや神話とかによく出てくる大きな釜・・・じゃなかった鎌を持ったドクロ顔の死神さん。
やべ~・・・こうなるんだったら、もっと善行やっときゃよかった。
 

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