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「新しいアイテムの試運転?」
俺はアルビレオから渡されたアイテムを見ながら、そう言った。
「ああ、企画部が新しくバージョンアップさせるときの追加アイテムを作ったから、おまえに試験的に使って欲しいだと。」
「ふーん・・・」
俺はそれだけ言って、アイテムをじっくり見る。
このアイテムは、俺の手の平に納まるくらいの懐中時計の形をしている。
ちょっと古びた感じはするけど、アンティークで結構俺好みの装飾。
懐中時計の蓋を開くと、中は普通の時計で特に変わったところは見られない。
ちょっと変っているところと言えば、文字盤のところに太陽と月が描かれていて、これで昼なのか夜なのか解るみたいだ。
アルビレオの話だと、この時計はリアルと同じ時間を刻んでいるらしい。
だったら、この時計はまさに俺にうってつけ!
この中じゃ昼なのか夜なのか全然解らないから、時間が知りたい時はこれを使えばオッケー!
でも・・・
「俺ならいいけど、一般プレイヤーが使う場合はこれってあまり意味無いじゃん。」
「そうなんだが、ある仕掛けがあるほどこされているんだ。」
アルビレオはそう言って、俺から時計を取ると近くにいたモンスターに時計の6時の方を向けて、横についているボタンを押した。
ピュッ ジュー!
・・・なんで時計から液体が出てきて、おまけにそれでモンスターが毒状態になる!?
「アルビレオ?」
「なんでも、『毒の仕込める懐中時計~これでPKを撃退しよう君!~』らしい。」
「・・・・・・」
初心者護身用具の宣伝か?
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